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2009夏 一人旅・回想録 33 ( 仏ヶ浦 ) [Travel]

今日最初のスケジュールは、佐井港から仏ヶ浦海上観光船ニューしもきたに乗船して仏ヶ浦まで向かい、上陸にて散策、そして再び帰港するという予定である。
昨日は地獄の恐山! 今日は浄土の仏ヶ浦! すごいね~! 下北半島では今生で地獄と浄土の両方を観光出来ちゃうなんて!

事前に予約をしておいた観光船のチケット売り場に行くと、「あぁ! 奈っちゃん?」 と、窓口にいた見知らぬおばさんに笑顔で迎えられた。
え゛っ? こんな本州最北の地に知り合いなんかいたっけ??? とは思いつつ、「はい!」と笑顔で答える私…。 でも、誰?・・・
「あの~ぉ」と口ごもる私に彼女は、「観光船の予約をしてくれた奈っちゃんでしょ? 苗字の読み方がわからなかったから‘奈っちゃん’で覚えとったの!」と…。
ハハッ…  そ~ゆ~ことネ、 ビックリしちゃった! でも、ニックネームで呼ばれるのって嬉しい~!

フェリーの乗船時間になって乗り場に行くと、先ほどのおばさんが再び笑顔で迎えてくれ、彼女のだんな様も、その他従業員も、みんなで、「奈っちゃん、楽しんでおいでね~!  帰りも乗り遅れんよ~にな~!」 と見送ってくれたのがとても嬉しかった。
仏ヶ浦までの乗船時間は30分ほど。 フェリーはほぼ満席で100余名の客が乗船していた。
何とか端っこの席を確保できたのだが、隣に座っているご夫婦が喧嘩の真っ最中だった為、あまり居心地の良い席とは言い難かったが、景色がよくなるにつれ次第に喧嘩も収まってきてヤレヤレであった。

ここら周辺の海域は潮の流れが速く荒いと聞いていたが、見た目には非常に穏やかな海であった。
フェリーは仏ヶ浦の小さな船着場に着岸し、下船した私は一人、岩場の方へと歩き出したが、私の後ろに誰もついて来ない…。 「ヘンだな~ぁ」と思って後方を振り返ると、船着場には三つの人山が出来ていた。
ここに来て初めて知ったことだが、このフェリーに乗って来た乗客は、三つの旅行社のツアー客で、個人客は私一人だけだったようだ。

仏ヶ浦私は、自由気ままに岩場の散策を開始した。 しかし、何だか今日はいろんな人に声をかけられるな~ぁ。
「そっちは道が違うよ」 「ここから先は何もないよ」 「そこは危ないよ」 といった注意喚起なのだが、私って、普通とは違うことをしているのかしら?  私自身、危険を犯しているとは思っていないのだが・・・・・
まあ、ここは仏ヶ浦だし、仏さまからのMessageとして素直に受け取っておこう!

私が手近な所の散策を終えた頃、ツアー客は順番に集合写真の撮影中! その横を涼しい顔で通り過ぎて奥の巨岩群の森へと一番乗りで入っていく。
写真で見るとすごく小さな岩に見えるけど、身近に来るとその巨大さに圧倒される。
今日は天候に恵まれて、 空もきれい! 海もきれい! そして聳え立つ岩も美しい!
ここをお浄土と譬えるのはあまりにもお粗末だけど、でも一風景としてはとっても美しい場所であった!

仏ヶ浦 浄土浜

さてさて、私は岩場によじ登って、やっとフリータイムとなった団体客を遠目に高みの見物である!

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2009夏 一人旅・回想録 32 ( 下風呂 → 佐井村 ) [Travel]

4時半起床。 昨夜はかなりBlueな気持ちになっていたが、今朝の気分は悪くない。
朝風呂に入って手足を伸ばし心身ともに目を覚ます。 やっぱり温泉はいいね!
昨日は夕日を見逃したけど、ここは東海岸沿いだし朝日は問題ないだろう…、と窓を開けたが、今日は雲に邪魔をされて朝日は拝めそうにない。
譬如日光覆雲霧 雲霧之下明無闇 ・・・ 
私の心に雲はかかっていても、太陽は間違いなくあるんだよね・・・  なんて・・・ 何言ってんだか・・・

テレビを付けるとNHK北海道が放映されていた。 あれ? ここは青森県だよね~? NHK青森って、なかったっけ?  
退屈しのぎに散歩にでも出かけようかと思い立ち部屋を出たが、ロビーに朝刊を見つけて予定変更。
しかしな~ぁ、新聞を読みながらも、「今日は、お家に帰るんだぁ~」という気持ちがぬけやしない…。
「このまま、もっとずっと旅を続けたい」と思う私と、「あぁ、帰れるんだ…」と思う私が交錯する。
7時少し前に仲居さんに声をかけられ朝食をいただく。 目の前の港で水揚げされたばかりの朝獲れのイカ刺しが甘くてとても美味しかった。   今日も仏さまの命をいただいて一日が始まる・・・

今朝の気温は20℃前後と名古屋よりも10℃近くも低く、潮風を感じながらバスを待つのも心地よい。
帰りの飛行機の時間まで思う存分下北半島を楽しもうと北へと向かうバスに乗り込んだ。
 
大間の海先ほどまでの分厚い雲も朝日によって徐々に溶かされ、青い空と碧い海がとてもきれいだ!
この海の向こうには北海道がある! う~ん、やっぱりまだ帰りたくないかも~!!
バスは風間浦村の海岸線の国道から大間の町道へと入り、本州最北端の碑の前で停車。
下車をしている時間はなかったけど、車窓から記念写真だけはしっかりと[カメラ]カシャ!
ここからは日本海側の海岸沿いの国道を南に向かってバスは進む。

今日の最初の目的地は佐井村の港である。 ここから観光船に乗る予定だ。
しかし、佐井港に一番近いバス停から港までは徒歩5分とのことで、その下車するバス停の名前も聞く人によって様々なのでちょっと不安。 「まぁ~何とかなるさ!」とは思ったが、一応バスの運転手さんに、「港に一番近いバス停で降りたいのですが…」と声をかける。
すると運転手さんは、「港に行ってど~するの?」と聞いてきたので、「えっ?」とは思ったが、「観光フェリーに乗りたいの!」と答えると、「それじゃ~案内してあげるから待っていて!」と言われ、「えっ?えっ?・・・」。
頭の中に?????マークが並んだものの、言われた通りに素直に待っていると、バスはバス停ではなく白い二階建てのビルの前で停車した。
そして運転手さんに、「着いたよ! このビルがチケット売り場で、その前がフェリー乗り場だから!」と言われ、「?!?!」、思いがけない結果にビックリであった!
「LUCKY~! ただ乗って待っているだけで着いちゃったよ~!!」 と、素直に感動している私と、
「何で? これ、乗り合いバスだよね? ルート外れちゃってもいいの? どうしてこんな親切なことしてくれるの? これって本当?」 と、疑心に喜べない私と、
この結果だけを見れば、何も疑うことはないのに、いつまでたっても疑いが晴れないのは、例のアレと同じね・・・・・
親切にしてくださった運転手さんに対して今の私が出来ることは、ただ「有り難うございました」と言うことだけ…。  これも、例のアレと同じだわ・・・・・

そんなこんなで私の心配は無用なものとなり、無事に佐井の港に到着した!

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