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2009夏 一人旅・回想録 12 ( 三日目の朝… ) [Travel]

昨夜はあまり眠れなかった。 その分、メモ帳にはぎっしりと文字が並んでいる。

朝食は和定食。 昨夜同様ダイニングには私だけ。 でも、食欲がなくって申し訳がない…
食べられなかったごはんで女将さん特製の大きな梅干入りのおにぎりを作ってもらった。 
小さな宿の、こ~ゆ~ところが好き[揺れるハート]

朝食後、部屋に戻ってから出発まで一時間近くも余裕があり、ついつい物想いにふけってしまう…

   私はどこへ行こうとしているのだろう… 
   私はどこへ向かおうとしているのだろう…
   自分の事なのに、私は何もわかっていない…
   本当に、一寸先の事はもちろん、今この瞬間のことすら私は全然わっていない…

   どんな夢を描いても、 どんなに希望に満ち溢れていたとしても、
   一瞬にして終りを告げる瞬間が必ず来るんだ
   その現実から目を背けてど~なる?
   いや、違う・・・・・
   その現実に心をかけることが出来ないから私だから、
   この現実に、この私の一寸先の現実に、私に代わって心をかけてくださる方がいる
   それが私の仏さま・・・・・
   それを私は知っている…  私はそれを知っている…

   「だったらちゃんと聞かせてもらおうよ」
     また阿弥陀さまがしゃしゃり出る
   「私の仏さまはどこにいる?」
     私の口から出てくる‘南無阿弥陀仏’
   「なまんだぶつは呪文じゃないよ、なまんだぶつは心だよ、なまんだぶつは力だよ」
     ‘南無阿弥陀仏’は ・・・  
     ‘南無阿弥陀仏’は、私を苦しめる呪文だわ!!

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2009夏 一人旅・回想録 11 ( 二日目の終りに… ) [Travel]

一人旅の夜は寂しいでしょ? って言う人があるけど、私はそうは思わない。
旅行中に一番落ち着ける場所である宿で、誰に気を使うこともなく自分だけの世界に浸れる。 
ベッドに身体を横たえて、頭の中では自由に夢を描く。 多くの視線から開放され、やっと本当の自分を解き放つことが出来るのだから、こんな贅沢なことはないと思う。
眠くなったら寝ればいい…、 眠れなければ遊べばいい…、 時間も空間も私一人のためにあるのだから。

松島での夜、パソコンを開けるとたくさんのMailが入っていた。
それをとても嬉しく思うのは、やっぱり本心では一人が寂しいからなのかもしれないね…。
ただ、こんな私を心配してくれる人がいることがとても とても 嬉しくて…、ただ、感謝!

受信Mailの中に、御法座への参加確認のMailもあった。
その内容から、あぁ、やっぱり私は生きているだけで迷惑なんだろうな~と感じた。
だけど、こんな気持ちのまま死ねたら最高に幸せだよね!!
だって、私がこの世からいなくなることで、喜んでくれる、幸せ!って感じてくれる人がいるってことは、私の死も無駄ではないなって思えるから・・・・・
子供の時、「生まれてきて、ごめんなさい」って思った時、もっと私に勇気があったならば死ねたのに…
そうすれば大切な人たちを苦しませずにすんだのに…   そう、思った・・・・・・

もう、誰かに迷惑をかけるのは嫌だ。 裏を返せば、誰にも嫌われたくない。
そんなの無理だってわかっているから、もう誰とも関わり合いたくない…って思う・・・・・
私は、怖いんだ・・・・・  傷つくことが…、 そして生きていくことが…

私…、 私は、仏さまだけで十分だから…  私には、いつも阿弥陀さまが一緒にいてくださるから…、
だから、もう…、 他の誰もいらない・・・・・ 他には何もいらない・・・・・  って思った。

だって、みんな嘘ばっかり!  人も、私も、嘘ばっかりじゃん!!
約束なんて、破るためにあるのでしょ?!
優しさも、怒りも、自分の都合で発散しているだけのことじゃない!
そんなものに依存して、振り回されて、バカみたい!!!

だんだん嬉しくなってきた。 
大切な人に裏切られ、大好きな人から見限られ、愛する人から捨てられるのって、喉もと過ぎれば快感ね!
明日を生きることをあきらめれば、もう、裏切られることもなくなるし、
誰も好きにならなければ、何も期待しなくていいから傷つかずにすむ、
愛なんて求めるから、悲しくて、辛くて、苦しくなるのよ・・・・・・
だったら全部失くしちゃえばいい! すべて消し去ってしまえばいい! その根源である私自身を・・・・・・

あと二つ寝れば、明後日には目的地に着く。  そこには何があるのだろう・・・   

今、私は、とても幸せ・・・・・・・・・

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2009夏 一人旅・回想録 10 ( 仙台駅 → 松島海岸駅 ) [Travel]

仙石線は仙台駅を出発してから10分もしない内に地上へと顔を出し、地下区間は極僅かである。
市街地より住宅街をぬけ、松島海岸駅の手前でほんの少しだけ海を望むことが出来るが、これを越えればまたトンネルと、景観を楽しむにはチョット難がある。

私は松島海岸駅にて途中下車。 そしてこの日の列車旅はこれにて終了。
列車を降りると小雨が振っており、持参した折り畳み傘に活躍の場ができた。
駅を出るとあちこちから遊覧船の呼び込みに声をかけられるが、私は前日に予約をしておいた船会社のチケット売り場に向かって先を急ぐ。
途中、焼き牡蠣のお店からすごくいい香りがして思わず足が向いてしまうが、こんな時間から食べては夕食に差し支える…、グッと我慢の子であった!
駅でもらった松島のパンフレットには、焼き牡蠣の他にも、牡蠣バーガーや 牛タンまんや ずんだもちなど、思わずよだれを心配してしまうような食案内が載っている。

松島といえば日本三景の一つとしてその名はよく知られている。
そもそも日本三景とは、江戸時代に全国を行脚した儒学者の林春斎が、『日本国事跡考』で絶賛した三つの景観であり、ここ「陸前松島」と、「安芸の宮島」と、「丹後の天橋立」を指す。
どこもそれぞれに個性的で確かに美しい。 その美しさをず~っと守ってほしいね!

3134495松島湾遊覧観光船のチケットを購入してから少し時間があったので観瀾亭を外より見学してからフェリーに乗船した。
クルーズは久しぶり。 乗客は私の他に二組の二人連で、たったの五人。 
船が出る頃には雨も上がった。
二十年前振りの松島湾の風景には、正直ちょっとガッカリだ・・・ ここまで海が汚れているとは思わなかった。
確かに曇り空というシチュエーションでは美しさも半減するだろうが、それだけではない…、何かもの足りない感じがどうしても拭えなかった。
遊覧観光は約50分をかけて松島海岸レストハウスから鐘島の脇を抜け、鍋島の辺りでU-turn して港へ帰ってくるコースで、父の故郷・七ヶ浜の断崖も見ることができた。

下船してからは荷物のほとんど入っていないスーツケースをゴロゴロ引きずりながら徒歩にて瑞厳寺・五大堂や福浦橋などを観光した後、すっかりさびれてどこか怪しい雰囲気の遊歩道を独りポチポチ歩きながら松島駅近くにある本日のお宿へと向かう。

3134496夕刻には宿に入り汗を流してから夕食のテーブルにつく。
他にも宿泊客はいる様子だが、食事付きプランは私一人きりとのことで、
レストランは貸し切り状態! 
その上、大きな生牡蠣や 蝦夷黒あわびのお造りまでまで付いた豪華な
海鮮ディナーを私一人の為に仕入れ、作って下さったのかと思うとチョット恐縮してしまう。
そう言えば、御法もそうやって聞かせていただかないとダメなんだよなぁ~、私一人の為のご苦労なんだって・・・・・  いかん、いかん、 また仏法が出てきてしまった!!
それでも、食前の挨拶はちゃんとさせていただいてから、誰に気兼ねすることもなく、一人美味しく夕食をいただいた。

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