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主人は冷たい土の中に(フォスター) [歌詞]

今朝、アメリカの友人から電話があって、久しぶりに使ったつたない英語のおかげで、頭が疲れ果ててしまい、電話の後は気を失うようにデスクにうつ伏せたままお昼まで眠ってしまいましたが、その夢の中でぼんやりとアメリカ南部の懐かしい風景が思い出され、American Sing が聞きたくなり、古いCDを引っぱりだしてきました。
私が好きなのは、アメリカ民謡の父と呼ばれたスティーブン・フォスターの曲で、日本でもお馴染みですよね。

懐かしきケンタッキーの我が家 , 夢見る人(夢路より) , 故郷の人々(スワニー河) , すべては終わりぬ(厳しい時代はもうやって来ない) , 主人は冷たい土の中に , ラプソディー(オールド・ブラック・ジョー) など、フォスターは、20年間に約200曲を作曲し、その多くは白人にしては珍しく、黒人奴隷の苦しさや明るさに共感した黒人霊歌風と言われるものを数多く作曲されています。

その中でも、私がついつい口ずさんでしまうのが、「主人(あるじ)は冷たい土の中に(Massa's in De Cold Ground)」という曲です。 学校では、「静かに眠れ」という題名で教えていただいた記憶がありますが、この曲の背景を知ることなく歌っていたことに、小さな恥ずかしさを覚えました。

この曲は、フォスターが南部に旅行した時に書かれたものです。
プランテーション(農場)で働かされていた黒人奴隷達が、優しかった主人を偲んで歌った内容で、いろいろな方が訳詞をされていますが、これは黒人英語で書かれてあるためで、少しずつ違った意味の歌詞となってしまっています。

       「主人は冷たい土の中に」  武井君子:訳詞

 一,  青く晴れた空 白い雲  そよ風優しく 昔を語る
     思い出す あの笑顔  眠れよ静かに 静かに眠れ

 二,  呼んでも還らぬ 遠い日よ  春夏秋冬 月日は巡る
     思い出す あの笑顔  眠れよ静かに 静かに眠れ


         「主人は冷たい土の中に」  勝承夫:訳詞

 一,   思い出さそうよ 吹く風も  帰らぬ主(あるじ)の あと追うように
      今もなお 目に浮かぶ  姿よ眠れよ 大地は静か

 二,   小鳥はさえずり 野はみのり  寂しく春秋 いつしか過ぎて
      今もなお 目に浮かぶ  姿よ夕べに はるかにしのぶ

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