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伊賀八幡宮の蓮 と 八丁味噌のカクキュー [随筆日記]

  曇天の 池一ぱいに 蓮の葉立ち  揺れもこそせね 紅のはちす  <島木赤彦>

3020769天気予報は晴れだったのに、いきなりの雨…  
でも、朝早かったので何とか花見は楽しめた。
今週末で終盤を迎える蓮の花をもう一度見たくて、自力で行かれる蓮の名所を調べて行ってきた。
岡崎の伊賀八幡宮である。 残念ながら花の盛りは過ぎてしまっていたが、まだ幾つかは蕾も残っている。

伊賀八幡宮は、1470年に松平氏四代当主・親忠が、松平(徳川)家の子孫繁栄の守護神(氏神)として創建された神社で、後に徳川家康によって社殿の改築が行われ、更に三代将軍家光が社殿を拡張して、祖父家康(東照大権現)を祭神に加えた神社である。
本殿・随身門・石橋は、国の重要文化財に指定されていて、その石橋のかかる宮前の池に花蓮が群生している。  規模は小さいが、蓮の花越に見る神社は、なかなかの美しさである!

せっかく岡崎まで来たので寄り道がしたくて、八丁味噌の蔵元へ行くことにした。
八丁味噌の蔵元は、(自称)本家・カクキュー と (自称)元祖・まるや の二社が矢作川沿いに隣接しているが、私が訪問したのはカクキューの方で、こちらは、江戸幕府三代目将軍家光の時代・1645年に創業した八丁味噌の老舗である。
NHKの連続テレビ小説「純情きらり」の舞台となったことでも有名(?)なのだそうだ。

駐車場には観光バスが2台とまっていたが、一般車両はゼロ。
売店に入ると案の定ツアー客でごった返していたが、しかしそのおかげで人目をはばかることなくアレコレと試食が出来たのでLUCKYだった ♪
入り口の看板に工場見学(無料)の案内があったので店員さんに尋ねてみると、一人でもOKとのことだったのでさっそく申し込んで、30分毎に出発する見学ツアーに参加することが出来た。
団体客とは時間がずれていたし他にお客さんもいなかったので、見学ツアーは、ホントに「私一人の為」にガイドさんがついて案内をしてくれることになった。 (こんなことは滅多にないのだとか…(^.^ゞ)

3020770工場敷地内には、古くは江戸時代に建てられた味噌蔵が現存するほか、明治時代に建てられた味噌蔵などが、国の登録文化財に指定された状態で資料館や本社事務所として現在も活用されている。
敷地内は昭和初期の面影を残しており、とても工場といった感じではないが、大豆を蒸す香ばしい香りや、醸造中のなんともいえない良い香りが漂ってきてお腹がなってしまいそうだった。
資料館で一通りの説明を受けた後、いよいよ熟成蔵へ!
味噌を仕込む巨大な木桶は直径2mもあり、この中に6トンの味噌を仕込んだ上に、3トンの石を山形に積み上げ、二夏二冬以上かけてじっくりと醸造させる。
八丁味噌の大きな特徴は、豆から生成されるということと、使用する水分が非常に少ないというここと、年月をかけて天然醸造されるということなのだそうだ。
辛味の割には塩分は控えめとのことで、健康食・美容食としても注目されているとの宣伝を受けて見学は終了!
ツアーの最後にはお味噌汁や味噌田楽の試食コーナーもあり、アンケートに答えれば赤だし味噌のおみやげまでもらえちゃうという至れり尽くせりの社会見学が出来た。

3020771この後、ランチタイムにはかなり早い時間だったけど、工場内にある御食事処で味噌田楽定食と味噌ソフトクリームパフェをいただいた。
← こちら、勇気のある方はぜひ試してみよう~[exclamation] 
味噌ソフトクリームをベースに、味噌カステラも入っていて、横に挿してあるのは味噌プリッツで、トロリとかかっているのは田楽味噌[手(チョキ)]
みそみそ尽くしの甘辛さでお口の中はかなり騒がしいけど、きっと良い思い出になるでしょう[わーい(嬉しい顔)]
ちなみにお値段は¥400です[るんるん]

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琵琶湖 ~ 烏丸半島 の 花蓮群生地 ~ [Travel]

     ひとたびも 南無阿弥陀仏と いふ人の  蓮の上に のぼらぬはなし

3019711『拾遺和歌集』 にある 空也上人 の御歌である。

滋賀県草津市の最北、琵琶湖に突き出した烏丸半島東側の赤野井湾に日本でも有数の野生の花蓮が自生している。
草津市立水生植物公園に隣接したその花蓮群生地は、13.6haの広さを持ち、一面の蓮華は、夢物語に聞くお浄土の風景を感じさせてくれる。

今年こそはぜひ見に行きたいと思いつつも、なかなかスケジュールを立てることが出来ずにいたが、今週になって唐突にその願いが叶った。
心身ともに疲れ果てていた私を見兼ねてか、御自身の体調が優れないのにもかかわらず早朝から私を連れ出してくださった優さんに、感謝と申し訳のない気持ちでいっぱいであったが、琵琶湖畔のドライブは、開け放たれた窓から吹き込む朝の風がとても気持ちよくて、少しずつ心に元気が戻ってくるようであった。

朝の6時半頃、草津市立水生植物公園に到着。 既に駐車場には多くの車がとまっていた。
蓮の花は朝6時頃に満開を迎え、昼に向かって花を閉じてしまうので、写真目的の人らは、朝の5時半頃から花見に訪れる。
駐車場から植物園の脇を抜けて琵琶湖畔へ出ると、一面の蓮の花に圧倒される。

3019710

ここの蓮は、半島の地名より烏丸産(唐洲間産・カラスマサン)と呼ばれ、1,200年程前に比叡山の高僧最澄が蓮花の名勝地であった琵琶湖岸の蓮海寺に蓮を植えられた際、近くの芦浦観音寺にも立ち寄られて堀に植えたものが、ここ烏丸半島に流れ着き群生化したのだと言い伝えられている。

数多くのカメラマンの合間を縫うように、しばらくの間私も写真撮影に没頭したが、小さなカメラしか持ってこなかったのが悔やまれた。
出来ることならまた来たい、毎年もぜひ来たいと思うほど素敵な場所だった。

   梅雨空の 晴れぬ心を 唐紅(とうべに)   染める蓮(はちす) 愛しき薫り

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