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お花見2009 奈良吉野村の千本桜 [随筆日記]

今年最後(?)… いや… 今生最後(?)となるかもしれないお花見に行ってきた。
行き先は、奈良県吉野村の千本桜。
半月ほど前 Dear BOSSに、「私をDriveに連れてって[車(セダン)]」な~んて、何かのタイトルのような台詞を口にしたらその希望を叶えてくれて今回の 1 day trip が実現した。
行き先は、桜が大好きな私に合わせてDear BOSSが “吉野の千本桜” に決めてくれたのだが、これには何だか不思議な縁(えにし)を感じた・・・・・

2735365 お互い気楽な旅にしよ~ぉと言うことで、初めての日帰りBus tourに申し込み、吉野までのんびりとしたバスの旅を楽しむことになった。
早朝5時起床の6時出発と、ちょっとハードな朝になったが、バスに乗ってしまえば気楽なもので、おしゃべり三昧をする内にアッという間に吉野に着いてしまった。
でも、時間は正午近くになっており、吉野での滞在時間はたったの3時間と限定されて、私たちは足早に上千本へと急いだ。

吉野山は、大峰山を経て熊野三山へ続く山岳霊場で修行道大峯奥駈道の北の入口となっている。
そして桜の名所として名高い吉野の桜は、7世紀頃、修験道の開祖・役行者(役小角:えんのおづぬ)が、仏様が権(かり)の姿で現れた神(化身)としての金剛蔵王権現(釈迦・観音・弥勒の三尊合体の権現)を造像した時、その姿を吉野のヤマザクラの木で刻みお祀りしたことに始まって、以来、花見のためにではなく、蔵王権現や役行者を信仰する証として、信者らの献木により植え続けられた結果、現在の花の吉野となったのだと言われている。
その吉野山には、シロヤマザクラを中心に、約200種、30,000万本の桜が尾根から谷へと山全体を埋め尽くし、下千本 → 中千本 → 上千本 → 奧千本 へと、約1ヶ月をかけて咲き上がっていく為、約一ヶ月にわたって桜の花見を楽しむことが出来る。

2735366私たちが出かけたのは4月16日、 既に下千本の桜は青葉に変わり、中千本では八重桜が満開をむかえていたが、上千本では散り際のヤマザクラが見られるということで、せっかくだから行ける所まで行こうと目標を奧千本に定めて歩き始めた。
吉野山観光駐車場でバスを降ろされ、早々に歩みを進めて竹林院近くのバス停まで30分ほどで到着したが、ここから上千本の金峰神社までは、急な上り坂を3km(1時間~1時間半)も登り続けねばならないということで、上り坂の苦手な私は先行きに不安を感じて、文明の力・ケーブルバスを利用することにした。
しかし、ピストン輸送のケーブルバスも1時間20分待ちであるとのこと…、 
これでは集合時間に間に合わないのであきらめざるを得ず、再び、「行ける所まで歩こう!」ということになって歩き出したのであったが…
なにせ相手は急勾配の上り坂… 後ろへ、後ろへと身体が引き戻され、なかなか前へと進めない(^.^ゞ
足にマメが出来始めたのか足裏にプクッとした痛みも出てきて、「も~ダメ…!」とGroggy out !(^_^;)!
残念だが、急ぎ足で駆け登ってきた道を、のんびり、ゆっくり、ふらりふらりと戻ることにした。

所々で桜の花や軒を連ねた店々をカメラに収めながら金峯山寺(きんぷせんじ)まで戻る。
結婚前までは毎年訪れていたこの場所に十数年ぶりに立った。
以前感じていた「人恋しさ」や「空虚」といった感覚は今は無く、ただ懐かしさだけがあたたく迎えてくれた。

中学の時、歴史の授業で飛鳥時代を学んでから、私の中では日本史の授業は飛鳥・奈良時代で完全にSTOPしてしまった位にこの時代へ惹き込まれていった。
その頃読んだ歴史本の中で、特に興味を持ったのが役小角で、周りの友達がテレビタレントやアイドルを夢に見る中、私の夢の中には見たことも会ったことも無いが、役小角が現れた。(なぜかそう確信しているだけなのだが…)

高校生になっても奈良への憧れは止まず、ますます興味を持って歴史・文学書を読みあさり、大学への進学が早くに決まっていた為、暇な高3の冬にとうとう初めての一人旅を決行した。
行き先は奈良・飛鳥の里。 宿は母が民宿を予約してくれて前金で精算済みという、親の手を借りた一人旅だったが、この時から一人旅、そして奈良の虜となってしまった私は、その数ヵ月後の春には二度目の一人旅に旅立ち、再び奈良を訪れることになって、この時訪問したのが、ここ吉野山の金峯山寺であった。

この他にも、自分の名の由来となった土地である等々の諸々の縁・繋がりを奈良には感じていたので、今回、久しぶりに訪れることになった奈良行きの1 day tripには、とても感慨深いものを感じた。
なので、山を覆うような桜の花々は見られずとも、この日は私にとって、とっても大切な一日となり、心には満開の桜が咲きっぱなしの一日であった。

早めにU-ターンをしてしまった為、集合時間まではまだ間があったので、見晴らしのよいCaféでCoffee Time。
このまま時間が止まってくれたならば…、と思うほど、切なく穏やかなひと時は無常にも過ぎ去り、帰りのバスに乗る。
バスに乗ると青かった空は厚い雲で覆われ、どんよりとした重っ苦しい雲行きになったが、車中でのおしゃべりはとても楽しく、帰路は4時間近く絶えることのない会話の花のお花見でENJOY![かわいい]

Tourを終え、夕食にはチーズフォンデュとイタリアンをいただいたが、私としたことが何だか胸いっぱいであまりたくさんは食べられなかった。
でも、それくらい楽しい一日であった[黒ハート]   THANK YOU SO MUCH[ぴかぴか(新しい)]

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