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複雑な年越し [心]

大晦日の夜に、義父と大喧嘩になり、一人帰宅した。
きっかけは、プロレスを視聴したい義父と、紅白を視聴したい義母のテレビのリモコンの奪い合いに、私が義父をとがめた事が発端となった。
大晦日ということで久しぶりに家族が集まって団らんという場面でも、義父はいつも通りに自分中心に事を運ぼうとする。
そして、チョットでも思い通りにならなければ愚痴愚痴と言い出す。

義父は何もしない人である。
仕事も二十歳の頃、義母と結婚をしてすぐに辞めてしまったらしい。
以来、義母は一人で家計を支えるため、兼業農家をしながら町工場を定年まで勤め上げた。
一方、義父の生活は、起床して、朝食を食べて、テレビを見ながら朝寝して、昼食と酒を飲んだら昼寝して、テレビをみながら夕食と晩酌の後に就寝するという、今時まれに見るダメダメオヤジである。
そんな義父との生活に耐えられなかったのか、それとも大姑・小姑との同居に嫌気がさしたのかは定かではないが、専業主婦であった夫の初婚の相手(前妻)は、結婚一ヶ月もたたずに実家に帰ってしまったらしい。
そんな家庭のバツイチ男との結婚に、私の両親がこの結婚に猛反対したのは言うまでもないが、私自身はけっこう楽天的に考えていた。
しかし、やはりそんな義父とは上手くいくはずもなく、目に余る行動を時折注意する以外は、ほとんど無視して過ごすことが多かった。
今夜も無視し続ければよかったのかもしれない・・・・・。

義父は、愚痴しか言わない人である。
今夜も、夕食に出したかき揚げのサイズが大きすぎるとか、鍋から取り分けた牡蠣の数が義母より少ないとか、湯飲みが熱くて持てないなどの、いつも通りの小言には耳をかすこともなかったのだが・・・・・、
プロレスを視聴したい義父がテレビのリモコンを占有していたことを、
義母が、「他のみんなはプロレスなど見たくないと言っているのだから」と言って紅白にチャンネルを変えてしまうと、
義父は、こいつは歌が下手だとか、ブスだ、嫌いだ、気に入らないなどと、グチグチ、愚痴愚痴言い続けたので、私もたまりかねて、
「お義父さん、人の悪口やマイナス面ばかり口に出していると、自分も周りの人も不幸になっちゃうよ」
と言ったのだが、それが義父には気に入らなかった。
「黙れ!お前はそうやっていつもオレをバカにする!」と、顔を真っ赤にしてすごい剣幕で怒り始めたのだ。
私は冷静なまま、隣に座っていた夫に、「私は何もバカになんかしてないよね?!」
と、同意を求めたのだが、夫は、
「ま~ま~、二人とも落ち着いて。 なっちゃんもお父さんを怒らすこと言うなよ!」と言われてしまった。
これには私もブチッときたので、夫に対して一言苦言を呈した。
その一言で義父は、息子(夫)は自分の味方だと思ったらしく、ここぞとばかりに矢継ぎ早に訳のわからない悪態を私に投げつけるのでラチがあかず、私は、「帰る」と言って席を立った。
そして夫は一言、「気をつけて帰れな」と言った。
その一言が、とても とても、何よりも悲しかった・・・・・

夫は本家の長男である為、本来なら私たちも義両親との同居が筋であろうが、この結婚を猛反対した私の両親がこの結婚の為の条件をいくつか出した。
その一つに、私がご近所さんから「後妻さん」などと後ろ指を指されないような場所に新居を建てる為の土地を用意すること(つまり別居が条件)というのがあり、その為私たち夫婦は、夫の実家の五軒隣にマイホームを構えることが出来た。
しかし、近いといっても実家は実家、自宅は自宅である。
妻の私が心を痛めて「帰る」と言っているのに、夫は、自宅よりも実家に残ることを選択し、妻よりも父親を選んだという現実が悔しかった。 いつものことではあるけれど・・・・・ それでも、とても悲しかった・・・・・

いろんな気持ちが交錯する。
あぁ、年が明けた。
2009年が始まったんだ・・・・・。






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