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さびしいとき (金子 みすゞ) [詩]

金子みすゞ さんは、明治36年に下関にて出生。 20歳の頃から童謡を書き始め、23歳の時に結婚して一女をもうけるも、夫の浮気や病気を感染させられるなどの問題に加え、夫から作詩活動を制限されたり友人との手紙のやり取りを禁じられたりしたことに耐え切れず離婚を申し出ました。 その後、娘の親権問題に悩んだ挙句、26歳の若さで服毒自殺・・・。 なんとも悲しい生涯でした。
でも、彼女は生きることへの苦悩を我が身で知り、人は孤独であるということも知り、そして仏さまの存在を知っていました。
私は、なんとなく彼女の気持ちがわかるような気がします。
物書きをする者にとって、書くことを禁じられる辛さ、寄り処としたい友との交流を規制されることの苦しさ、病気と闘っていかねばならないという過酷さ、自分を愛してくれる人がいないという悲しさ、たった一人で死んで行くことへの恐ろしさ・・・・・  彼女はそれらを自身の内に秘めたまま詩を書き続けました。
でも、彼女の心にもいつも仏さまはついていてくださったのですね。


             さびしいとき

           私がさびしいときに、
           よその人は知らないの。
4.11 金子みすゞ..jpg
           私がさびしいときに、
           お友だちは笑うの。

           私がさびしいときに、
           お母さんはやさしいの。

           私がさびしいときに、  
           仏さまはさびしいの。             金子 みすゞ
   
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