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西方寺 と 清澤満之 [随筆日記]

称名寺を後に次に向かったのは、1203年に創建され、1496年に近隣(棚尾)よりここ大浜に移転された浄土真宗大谷派のお寺、法応山 西方寺である。
後に、宗教哲学者としても名を馳せた大谷大学初代学監の清澤満之氏終焉のお寺だ。

駐車場よりまず目を引いたのは山門から東づたいの北屋根の上にある太鼓堂である。
1863年に寺子屋として建てられたこの太鼓堂は、1871(明治4)年の鷲塚騒動の端諸ともなった‘新民序’の校舎で、碧南の学校教育の発祥地なのだとか。

[メモ] それでは超簡単に西方寺(旧名・光照寺)の歴史をお勉強。
当時天台宗の僧あった念雅さんが、関東より京都へ帰洛の途中に布教なされていた親鸞聖人の教えを聞かれたことがご縁となって親鸞さまに帰依し、この時に浄土真宗へと改宗され、後に蓮如上人が三河国へ来られた際、念法さん(十五代)が現在の地に寺を移転させて名を西方寺と改名したのだそうだ。

山門前にあるお寺の掲示板には、「 自己とは 何ぞや  これ人生の 根本的 問題なり 」という清澤満之氏の言葉が掲示されてあった。
「私って何? それが問題?」   う~ん・・・・・
その答えを自分の考えの中から紡ぎ出したところで、意味あるのかなぁ? と 呟きながら山門をくぐる。

3259237境内に入ってまず目を引いたのは、市の天然記念物にも指定されている大きくてりっぱな松の樹?…、 ではなくて…(^.^ゞ、
その横に植わっていた不思議な形をした樹であった。
三人とも、天然記念物の松などまるでそっちのけで(^.^;)
幹も枝振りもFUNNYな隣りのその樹に興味津々!
そしてこの樹を、ブロッコリーツリーと名付けて大満足!
ちなみに…、松には申し訳のないことだけど、ブロッコリーツリーの
次に気になった木は、通用門横の銀木犀。
とても大きな木で、その香りに包まれてくらくらっといい気分[揺れるハート]

で…、 樹齢400年を超えるという(有名な?)松の樹は、「弥陀の
松」 と呼ばれ 参詣者さんからの人気も高いとのこと!
3259116この日も地元のテレビ局が取材に訪れていたほど有名な松…、なんだって! 

私たちはその松の枝下を通って本堂へと向かう。
堂内に入るとやっぱり浄土真宗のお寺! 見慣れたそのスタイルにチョットだけホッとする。 しかし立派な本堂だ。
とても200年もたっているとは思えないほど!
さすが三河有数の大坊と称されるだけのことはある!

この後、西方寺境内の裏手にある〝清澤満之 記念館〟に案内してもらった。

[メモ] 清澤満之氏(1863年)は、尾張藩士族の子として生まれるが、生活は貧しかったという。
入学した学校が次々に廃校となった為、得度して東本願寺の育英教校へ入学。
そこで成績優秀だったことから留学生というかたちで東京大学へと進み、文学部哲学科を首席で卒業。
その後、多方面よりその能力をかわれて活躍するも、その全てを捨てて京都へと戻り、真宗大谷派の要請を受け京都府尋常中学校の校長となる。 この頃に清澤やす子さんと結婚して西方寺の住職となる。
しかし次第に東本願寺における宗風に疑問を抱いて最低限の禁欲自戒生活を始めるが、これが災いして肺結核を発病(1894年)し、そして改革運動も結局失敗に終わって、東本願寺宗門より除名処分を受ける。
その後、宗門より除名を解かれた(1898年)満之氏は、東本願寺が東京に真宗大学(現・大谷大学)を開校するにあたって初代学監としての就任要請(1901年)を受けるもその翌年には辞任し、1903(明治36)年、肺結核悪化の為に西方寺にて死去、 まだ39歳の若さであった。

3259119〝清澤満之 記念館〟は、満之氏の百回忌を記念して最近建てられたもの。
規模は大きくはないが、館内には多数の自筆原稿や著作の本などが保管・展示されている。
興味深かったのは、満之氏が居住していた屋敷の見学である。
記念館の職員の方が案内してくださって、満之氏の亡くなられた部屋をはじめ、書斎から厠(トイレ)に至るまで丁寧に説明して下さった。

記念館の次は、西方寺の道向にある藤井達吉現代美術館に案内してもらった。
これまたLUCKYなお話しで、ちょうど〝大浜てらまちとその寺宝展〟というのをやっていた。
ここ大浜の寺院に保管されている県指定・市指定の文化財など50点ほどが一堂に特別展示されてあった。
阿弥陀如来像や、親鸞さま、蓮如さまの木像、一遍上人の阿弥衣、十二光筥など、興味深いものも多数あって、しかもG願さんの解説付きで見学できたのはとってもLUCKYであった。
中でも一番目を引いたのは、前日に引き続いて見ることが出来た‘仏涅槃図’である。
昨日見た高田派・専修寺の‘仏涅槃図’よりも幾分か小さなものであったが、仏涅槃図の周囲にお釈迦様の一生が絵解きされているスタイルのものは珍しいのだそうで、これまたG願さんの解説付きにて楽しめた!

美術館を出る頃には既に薄暗くなっていたが、私はまだまだ元気だし、OGさんは自称‘5時から男’だそうで(^^)v この後はいつものお好み焼屋さんにて、まずはCoffeeをいただきながらの懇親会。
三者三様の仏法談話に花が咲く[かわいい]
途中でG願さんはお仕事の為に退席されたが、私とOGさんはお店が閉店するまで居座って、とっても楽しく充実した一日を過ごすことができた[黒ハート]

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