2009夏 一人旅・回想録 25 ( 霊場恐山 4 ) [Travel]
霊場恐山には、私レベルの奇妙な光景をいくつか目にした。
一つは、積み石。
どうして石をきれいに積み上げることが、水子や幼子の浄土往生の手立てになるのだろう…? と、とてもひっかかった・・・
一つは、結い草。
霊場に生えている草が二方から堅結びにしてあるのだが、これは、積み岩の塔を崩し子供を苛めに来る鬼の足を引っ掛けて転ばすためなのだとか…。
しかし、こんな悪戯にひっかかってスッ転ぶ鬼ならば、可愛いんちゃうの?とさえ思ってしまう・・・
一つは、記名された小石
霊場の随所に、直系10cmほどの小石や同等の大きさの小さな地蔵が無造作に山積みにされているのだが、これに個人名と日付の記されているものがいくつかあった。
中にはダイレクトに願い事などを書いてあるものもあるが…、さてはて、いったい何のため?
一つは、お賽銭。
とにかく、賽銭箱の数は半端なく多い。 犬も歩けば賽銭箱に当たる!と言えるほど多い。
それとは別に霊場には、地獄名の付けられた岩や、火山性ガス(亜硫酸ガス)の小さな噴出口が所々にあるのだが、必ずと言っていいほど賽銭箱とは別の場所に小銭が捧げられてある。
先ほどの話しじゃないが、「どうぞ、地獄とご縁で結ばれますよ~に!」ってつもりではないだろうに…、なぜお賽銭をあげるのか…、私には理解できない。
一つは、カラス。
カラスがいるから不気味というわけではないが…、
カラスと言えば食料豊富な都会の鳥だと思っていたのだが、ここ霊場には、観光客の数よりもカラスの数の方がはるかに多い。
いくらカラスが雑食だといっても、亜硫酸ガスの立ちこめるこんな何にもなさそうな場所に、これだけの群れが生息しているというのは奇妙な気がした。
しかし、何よりも奇妙だったのは、私自身かもしれない・・・・・・
慈覚大師堂の脇を抜けて、大平和観音像のある高台から慈覚大師坐禅石の方へと下りて行く。
その私の後ろを何かがついて来る・・・・・・
私の背後に…、 私の後方足元に…、 誰か、何かはわらないがついて来る・・・・・・
私の背後で小路の石が転げ落ちる音がしてフッと振り返るが、そこには誰もいない…。
得体の知れない何かが私をつけまわす。
私の背後で草の茂みをかき分けるような音がしてフッと振り返るが、やはり誰もいない…。
しかし、確かに何かが私の背後でうごめいている。
正体のわからないものに対する恐怖。
一人っきりでいることに対する恐怖。
畏怖する気持ちを紛らわそうとしても、私の耳も感覚も、背後の何かを捉えて放そうとしない。
恐い、 恐い、 恐い !
思わず人を探す。 誰でもいいから正体の知れたイキモノの存在を探す。
そして前方に一組の観光客の姿を見つけて私は駆け出した。
一つは、積み石。
どうして石をきれいに積み上げることが、水子や幼子の浄土往生の手立てになるのだろう…? と、とてもひっかかった・・・
一つは、結い草。
霊場に生えている草が二方から堅結びにしてあるのだが、これは、積み岩の塔を崩し子供を苛めに来る鬼の足を引っ掛けて転ばすためなのだとか…。
しかし、こんな悪戯にひっかかってスッ転ぶ鬼ならば、可愛いんちゃうの?とさえ思ってしまう・・・
一つは、記名された小石
霊場の随所に、直系10cmほどの小石や同等の大きさの小さな地蔵が無造作に山積みにされているのだが、これに個人名と日付の記されているものがいくつかあった。
中にはダイレクトに願い事などを書いてあるものもあるが…、さてはて、いったい何のため?
一つは、お賽銭。
とにかく、賽銭箱の数は半端なく多い。 犬も歩けば賽銭箱に当たる!と言えるほど多い。
それとは別に霊場には、地獄名の付けられた岩や、火山性ガス(亜硫酸ガス)の小さな噴出口が所々にあるのだが、必ずと言っていいほど賽銭箱とは別の場所に小銭が捧げられてある。
先ほどの話しじゃないが、「どうぞ、地獄とご縁で結ばれますよ~に!」ってつもりではないだろうに…、なぜお賽銭をあげるのか…、私には理解できない。
一つは、カラス。
カラスがいるから不気味というわけではないが…、
カラスと言えば食料豊富な都会の鳥だと思っていたのだが、ここ霊場には、観光客の数よりもカラスの数の方がはるかに多い。
いくらカラスが雑食だといっても、亜硫酸ガスの立ちこめるこんな何にもなさそうな場所に、これだけの群れが生息しているというのは奇妙な気がした。
しかし、何よりも奇妙だったのは、私自身かもしれない・・・・・・
慈覚大師堂の脇を抜けて、大平和観音像のある高台から慈覚大師坐禅石の方へと下りて行く。
その私の後ろを何かがついて来る・・・・・・
私の背後に…、 私の後方足元に…、 誰か、何かはわらないがついて来る・・・・・・
私の背後で小路の石が転げ落ちる音がしてフッと振り返るが、そこには誰もいない…。
得体の知れない何かが私をつけまわす。
私の背後で草の茂みをかき分けるような音がしてフッと振り返るが、やはり誰もいない…。
しかし、確かに何かが私の背後でうごめいている。
正体のわからないものに対する恐怖。
一人っきりでいることに対する恐怖。
畏怖する気持ちを紛らわそうとしても、私の耳も感覚も、背後の何かを捉えて放そうとしない。
恐い、 恐い、 恐い !
思わず人を探す。 誰でもいいから正体の知れたイキモノの存在を探す。
そして前方に一組の観光客の姿を見つけて私は駆け出した。
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