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高山法座 ~ 夏の高山へ ~ [法座・座談]

前回の高山法座参加のおり、次回の御法座のヘルプを依頼していただき、一も二もなく喜んでお手伝いをさせていただくことになり、今回は御法座の前日より泊り込みで高山法座に参加させていただくことができた。

一ヶ月前、「仏法も聴聞も何もかも捨ててやる~!」と言う状態になった時は、この義理…というか約束だけは果たさねば…と、今回、高山法座のお手伝いをさせていただくことが、私にとっては重い足枷となり、また結果的には私と御法との命綱ともなった。

出発前の一週間はとにかくスケジュールが立て込んでいて、とても腰を据える時間などなく、こんなガチャガチャした気持ちで出かけても大丈夫だろうか…とも思ったが、それがかえって無駄に自分を思案することなくこの法座に向かえる結果となり、いつものような重っ苦しい気持ちからは開放されていた。
逆に、心地よい緊張と初体験のドキドキっとした明るい不安の中、慌ただしく準備を整えて高山へと向かう。

家を出て駅へと向かうバスに乗っている時に、フッと小さなことが気になった。
パソコンの電源はちゃんと切って来たっけ?  そうするとまた、ワンちゃんたちのお水は足りるかしら? などと別の心配が顔を出す…。
こんな時は次から次へと心配が連鎖して大きな不安へと広がってゆく黄色信号が点灯した合図で、あわてて自分の修正にかかった。
しかし電車に乗ってからも、電気は消したか? トイレは流したか? 冷蔵庫は閉まっているか?なんてバカみたいに些細なことまで心配になってきて止めどがなくなった。
薬を飲んだ方がいいかな?と思い立った時に、とんでもないことに気がついた。
「しまった!! 薬を忘れた!!!」 
それまで小さな不安の種火で収まっていたのに、これで頭の中は猛火と化し、半分パニックを起こしながらバッグの中を何度も何度もさばくってみるが、薬のケースはどこにも見当たらない。
当たり前だ…、入れた覚えがないのだから…。  最近は調子が良くて、すっかり気が緩んでいた…。
どうしよう…、どうしよう…、 ここで薬を家へ取りに帰るという行為は、今日の出発をあきらめるということになる…。 それは私にとってこの法座への参加どころか、今後の聴聞をもあきらめる…くらいの大きな不安になっていた・・・
「忘れちゃったんだから今さらクヨクヨしたって仕方がないじゃん!」などといくら軽く考えようとしても、どうしよう~ どうしよう~という不安は消えてくれない…
これを抑える薬だもの…、 それを携帯していないというだけで、不安は益々増幅する・・・
「これがチャンスじゃん! 薬がなくっても私は大丈夫!大丈夫!大丈夫!」と何度も自分に言い聞かせるが、不安と苛立ちの波は交互に押し寄せ止まらない。
たまらずに愛先生へメールを入れると、お仕事中にもかかわらずすぐにお返事をくださった。
その言葉に徐々に心の過呼吸は治まり、次第に落ち着きを取り戻すことができた。

不安の炎が鎮火してくると、やっと他のことが見えてくる。
今まで目にしていながら全然見えていなかったこと、それまで感じていながら全然気がつけなかったことの数々に、我ながら小さく驚く。
不安に支配された心では、何も聞けない・・・  それは仏法に限ったことではない…
いつだって私はそんな自分の心に支配されて、目に見えているもの、耳に聞えてくるもの、身体で感じているもの、それらすべてを無意識の内に排除して、自分自身で頭も心も満タンにしてしまっているのだと思った・・・

完全に不安は取り除けないまでも、少しずつ御法に向かう心の準備を整えながら、車内で御法話テープに耳を傾けるが、聞えるものは自分の心の声ばかり…
結局、私は自分の思いに溺れ苦しんでいるだけではないのか・・・・・

高山の空は雲が多いもののほぼ晴天と言っていいだろう…、 しかし予想以上に蒸し暑い。
高山駅には、TaさんがE-君と共にお迎えに来てくださっていて早速に法座会場であるEast家へ。
そして到着早々から、お掃除に お布団の準備に と大忙しで、初日から早くも汗ダクのクタクタになってしまったが、KaさんとETさんが夕食に連れて行ってくださった中華料理店でお腹いっぱい食事をいただくと元気も復活!!
夜は三人で美味しいコーヒーをいただきながらのミニ座談会に深夜過ぎまでお付き合いくださって、まるで故郷にでも帰って来たかのように、のんびりとしたあたたかい時間を過ごすことができた。

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