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七夕 ―笹の葉燃えて― [心]

今日は、七夕(たなばた)。 
と言っても、グレゴリオ暦(新暦)の7月7日なので、伝統的七夕(旧暦の七夕)とは違うけど…(^.^ゞ
今は梅雨の真っ只中、おまけに今日は雨のち曇り、それでもって今夜は月齢15日のほぼ満月。
これだけの悪条件が揃っていれば天の川どころか、大半の星すら見られない・・・・・

子供の頃、7月に入ると近所の竹林から笹竹を一本いただいて、これを庭のパーゴラの柱にくくりつけ、五色の短冊にお願い事をいっぱいいっぱい書き連ね、笹竹の枝が折れてしまいそうになるほど飾りつけたことを思い出す…。

あの頃、私はどんな願い事をしていたのだろう…  それは、叶えられたのだろうか…
ただ覚えているのは、日、一日一日と経つうちに笹竹の水々しさは徐々に失われ、7月7日を迎える頃には、幹も枝も緑を失い、葉は薄茶色になって縮こまったまま散っていく…。
そのことが無性に寂しく感じられた…。

七夕の日の夜、その笹竹を持って近所の小川まで行き、その畔で父が笹竹に火をつけると、笹竹も、願い事を書いた短冊も、アッという間にみるみると燃えていく…
それが、とても悲しかった…。
私の願いは炎となり煙となって、天高く届けられるのだと聞かされた時…、 私は、私の願いだけではなく、私自身も天高く昇って行きたいという思いにかられた。
炎に、灰に、立ち昇る煙に取り残されて、一人置き去りにされたような悲しみに泣いた・・・・・

7月7日の夜に天の川を見れたことはない。
雲の張り巡らされた夜空を見上げながら、ただ 「帰りたい…」 と ・・・・・  そう願ったことだけは覚えている。   
そして、その願いは、今も変ることなく持ち続けている ・・・・・・

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